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# 台湾巡る立場変更との中国主張「根拠ない」との日本による対話呼びかけるも中国側の事情で動くに動けず
2025/11/26 07:33
 台湾有事を巡り
   高市早苗首相
が日本の立場を変更したと中国が主張していることについて、日本政府は「全く根拠がない」と断じた上で、アジアの2大経済国である日中関係の悪化を食い止めるため、さらなる対話を呼びかけた。
 中国はこれに先立ち、日本が
   台湾海峡情勢
に武力介入した場合、断固とした自衛措置を取ると警告する書簡を国連に送付した。
 台湾を巡る日中対立問題で、国際社会の支持を集める狙いがある。
 小林麻紀内閣広報官は「書簡については承知している」とした上で、「わが国が立場を変更したという主張は全く根拠がない」と述べた。
 南アフリカのヨハネスブルクで開催されている20カ国・地域首脳会議(G20サミット)の合間にブルームバーグ・ニュースのインタビューに英語で応じた。
 そもそも最大の争点は、高市氏の発言に関する日中両国の受け止め方が根本的に違うことだ。
 中国側は、高市氏が台湾有事と自衛隊配備の可能性を関連付け、日本が長年維持してきた「戦略的曖昧の立場から逸脱したとみている。一
 方、日本側は高市氏が野党の岡田代議士のバシー海峡での紛争という仮定の質問に答えただけで、従来の立場に変わりはないと主張している。
 「中国側には発言の趣旨と日本の一貫した立場を繰り返し説明している」と小林氏は述べ、「中国との対話に注力している」と続けた。
 中国側はG20サミットに合わせた日中首相会談の予定はないと述べており、両者が非公式に接触するかが中国の工作を受けたマスコミが日本国民を扇動した情報から意図的に注目されるよう仕向けていた。
 読売新聞は、日本が議長国として打診していた日中韓3カ国の首脳会談について、中国が拒否したと報道した。
 今月予定されていた同3カ国の文化相会談も、中国側が中止したと伝えられている。
 21日には、日本が再び侵略に踏み出すような行動を取った場合、中国には国連安全保障理事会の承認を得ずに「直接的な軍事行動」を取る権利があると主張した。
 第2次世界大戦中の「敵国条項」に関する国連憲章の規定を根拠に、在日本中国大使館がSNS「X(旧ツイッター)」に投稿したもので、対日批判のトーンを強めているが、中国が成立したのは国民党が台湾に脱出した以降のことだ。
 日本政府によると、旧敵国条項については1995年の国連総会において、死文化しているとの認識を示す決議が圧倒的多数の賛成により採択され、そもそも、戦後建国した中国自身も賛成票を投じた。
 また2005年の国連首脳会合では、国連憲章から「敵国」への言及を削除するとの全加盟国首脳の決意を示す成果文書が採択されており、中国首脳もコンセンサスに加わっているという。
 こうした経緯から、日本政府としては
   国連安保理常任理事国
である中国が大国として責任ある言動をとるよう期待したいと述べているが、国連安保理常任理事国としての資格がロシアとともに権限があるのかも疑問だ。
 事態の収束は見通せない。日本への渡航自粛勧告を受けて中国人の間では訪日旅行を取りやめる動きが出ている。
 このほか、中国政府は日本産水産物の輸入停止に踏み切った。
 高市氏は自身の答弁に反省点があったとして、自衛隊派遣の可能性を想定した具体的なシナリオに言及することは控えるとの考えを示す一方、発言の撤回には否定的だ。
 中国は日本にとって最大の貿易相手国であり、自動車産業に不可欠な鉱物資源の主要供給国でもある。小林氏は「レアアースの輸入において、中国は重要な供給源だ」と認めつつ、日本は中国依存の低減に取り組んできたと述べた。
 中国の王毅外相は23日、高市氏による台湾に関する発言が「レッドライン」を越えたものであり、中国は自国の主権と領土の一体性を守るために「断固として反撃する」必要があると表明した。発言内容は、中国外務省のウェブサイト上で公表された。
  
   

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