2024/03/27 06:45
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パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は20日の記者会見の冒頭で、現在の景気上昇の中で初めて 失業率が予想外に上昇 すれば利下げに踏み切る可能性があると表明した。 パウエル議長はその後、記者団の質問に答える中で何度もこのメッセージを繰り返した。 米連邦準備制度では2022年にインフレ率が急上昇した際、金利を引き上げることで 賃上げスパイラル を防ごうと動いた。 しかし、失業率が上昇傾向にある現在、金融当局は 雇用減のスパイラルに歯止め をかけるため、しばらくの間インフレが高止まりするとしても 金利を引き下げる意向 を示している。 連邦準備制度は利下げに踏み切る前に「インフレとの闘い」に勝利したことを確認するのを待っている。 しかし、「労働市場が予想外に弱まれば政策対応が必要になる可能性もある」とパウエル議長は米連邦公開市場委員会(FOMC)会合後に述べていた。 パウエル議長は、現在の 雇用市場に亀裂は見られない と述べた。 しかし、エコノミストの中にはそれほど楽観的でないとの指摘もあり、多くの州で失業率が著しく上昇していること、派遣労働者の減少が続いていること、労働時間が短縮されていることを背景にしたものだ。 いずれにせよ、パウエル議長ら当局者は 一見堅調に見せている労働市場 が短期間に悪化するし得ることを認識しているという意識を見せたものだ。 これまでも歴史的に言えば、失業率はいったん上昇し始めると、企業が他社に追随するように人員削減を発表するため大きく上昇してしまう。 パウエル議長は、労働市場が過度に悪化した場合には金利を引き下げる可能性を示すことで、そのプロセスを回避しようと投資家を誘導しているとも言えるものだ。 また、「時間をかけてインフレ率を2%まで下げることに強くコミットしている。しかし、時間をかけてだ」と議長は強調している。 PR |
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