オバマ大統領は３１日、イラク駐留米軍の
　　　　戦闘任務が終結
したことを正式に国民に宣言した。 → ranking
　２００３年３月の開戦から７年５カ月。
　ブッシュ前大統領が開戦の大義名分にした大量破壊兵器は見つからず、米軍死者は
　　　　約４４００人
となり、戦費は総額７０００億ドル（約５８兆円）を超えた。　
　また、イラク民間人の死者は１０万人に上り、イラク、米両国に大きな傷跡を残した。 → ranking　
　
　そもそも、ブッシュ前大統領は圧倒的な軍事力を背景に、存在自体が疑わしい
　　　　大量破壊兵器
の保有を口実にして国際世論を無視してイラク戦争に突き進んだが短期間で首都バグダッドを陥落させたものの、フセイン政権崩壊後の統治機能の確立や治安維持計画は米軍参謀総長等が反対したように時間が短く戦力も弱いまま突き進んだことで、宗派間の抗争をあおる結果を招き、治安がより悪化した。

　米国の保守派寄りのシンクタンク、ブルッキングス研究所の推計によると、イラク民間人の死者数も０３年の約７３００人から翌年には約１万６８００人に急増した。 → ranking　
　
　０７年の米軍増派と国際テロ組織アルカイダ掃討へのイスラム教スンニ派部族の協力により治安は徐々に改善され、０９年には米軍の死者は１４８人、イラク人の死者は約３０００人まで減少した。 → ranking
　
　オバマ大統領は前政権の単独主義と決別し、対話による中東全体の安定化を図る道を選択し、責任あるイラクの治安権限移譲と完全撤退を公約した。
　オバマ政権発足時のイラク駐留米軍の規模は約１４万人だったが、現在は約５万人に削減されたものの軍事力が減少したようにも思えるが、警備サービスという名目で同数の民間軍事組織が雇われて配備されている。　 → ranking
　
　　

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