スイスの銀行大手ＵＢＳは５日、第１・四半期の純損失が

　　　２０億スイスフラン（１７億６０００万ドル）

になったと確認した。

　ＵＢＳでは米国等におけるタックスヘイブン地域への資金の流出を回避し租税の回収を図る動きが強まってきており、富裕層の資産運用事業とスイス国内の銀行事業で、ネットで２３４億スイスフランが流出するなか、世界の資産運用事業においてもネットで７７億スイスフランが新たに流出した。

　また、ＵＢＳはモノライン（金融保証）に関連した

　　　１９億スイスフランのポジション

を含む、リスクの高いポジションに伴う評価損の計上と投資銀行部門の損失により、全体の損失が拡大したという。
　投資銀行部門によるリスクの高い米国の金融商品への投資により、５００億ドル超の評価損の計上を余儀なくされているとしている。

　第１・四半期末のＴｉｅｒ１（中核的自己資本）比率は１０．５％で、ブラジル部門パクチュアルの売却効果を加味すれば１１％になるという。

　このためＵＢＳは、目先の業績に対して慎重な見方を維持していることを明らかにした。　
　　

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