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# バークシャーの手元資金が保険事業好調で増益となり、過去最高を更新
2024/05/06 06:13
 米国の著名な投資家
   ウォーレン・バフェット
が率いる投資・保険会社
   バークシャー・ハサウェイ
は、大型投資案件が乏しい中で手元現金水準が再び過去最高を更新した。
 営業利益は保険事業が寄与し増加した。
 1-3月(第1四半期)末の現金保有高は
   1890億ドル(約29兆円)
に達し、昨年末の記録を上回った。
 1-3月期の営業利益は112億ドルと、前年同期の80億7000万ドルから拡大した。
 バフェット氏(93)は以前から「目を見張るような」業績を達成できるような有意義な案件が不足していると指摘してきた。
 バークシャーは近年、アリゲニー買収(116億ドル)やオキシデンタル・ペトロリアムの株式購入などを進めたが、資金の活用となる大型案件探しに苦慮している。
(日本の生保や損保、金融機関など機関投資家の投資先の選択が、幹部社員の派遣先として選別し、単なるコストカッターとして君臨するも企業内部の留保金を配当に回させるなど物言う株主の姿勢が欠落し、利益の相反が大きく見られるなど問題が大きいまま放置されている。)
 4日にネブラスカ州オマハで開かれたバークシャーの年次株主総会でバフェット氏は、現金保有高が今四半期末には2000億ドルに達するが、目立った変化をもたらす買収のチャンスはほとんど見当たらないと説明した。
 バフェット氏は数千人の聴衆に「投資したいが
  ・リスクがほとんどなく
  ・大もうけできる
ような案件でない限り、投資しないだろう」と述べ、「時折あるような大きなチャンスに恵まれる」ことを望んでいると語った後、カナダ投資を検討していると付け加えた。
 バークシャーは1-3月期に中国における販売不振が見られるアップル株を一部売却し、3月末時点の保有は1354億ドル相当と昨年末時点の1743億ドル相当から大きく減少し、大幅に値上がりする中で利益を確保したようだ。
 なお、バフェット氏はアップルについて、今回の売却にもかかわらず、バークシャーが株式保有するアメリカン・エキスプレスコカ・コーラの2社よりも「さらに優れた」企業だと評価している。
 アップルが年末まで最大の保有株であり続けるだろうとも述べた。
 
 株主総会の会場にはアップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)の姿もあった。
 バフェット氏はまた、バークシャーが米メディア大手
   パラマウント・グローバル
の保有株を損失が出る状態で売却したことも明らかにした。
 パラマウントは視聴者が伝統的なテレビ番組からオンライン番組へとシフトする中で困難な状況に直面しており、現在、買収交渉の対象となっている。
(ソニーとアポロがパラマウントを約260億ドルで買収する動きもある。関連情報
 投資案件が不足する中でバークシャーは自社株買いにかじを切って、4日発表の決算資料によると、1-3月期には約26億ドルを費やし、自社株の価値を高めた。
 保険事業の利益は26億ドルと、前年同期の9億1100万ドルから急増した。
 自動車保険会社
   ガイコ
の業績改善や災害の減少、保険投資収益の増加が寄与したという。
 また、地球温暖化対策で自動車から大量運搬できる鉄道への投資を行ったことでも知られるが、鉄道部門であるBNSFは前年同期比8.3%減益となった。
 これは「事業構成の不利な変化」と燃料サーチャージ収入の減少によるものだとバークシャーは説明した。
 バークシャーの年次総会には数千人のバフェット信奉者が集まった。
 バフェット氏の長年の投資パートナーだったチャーリー・マンガー副会長は昨年11月下旬に99歳で死去しており、今回はマンガー氏不在の初の総会となった。
 

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