2024/04/30 15:48
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フランスの銀行ソシエテ・ジェネラルで リスク管理システム に検知されなかった 危険なオプション投資 が発覚したことを受け、香港のトレーダー2人が退職した。 この事情に詳しい複数の関係者がメディアの取材で明らかにしたことが市場に流れた。 非公開情報を理由に関係者が匿名を条件に語ったもので、取引に関する内部調査の結果、デルタワン・デスクのトレーダー カビシュ・カタリア氏 と、チーム責任者の ケン・ウン氏 が昨年同行を去ったという。 関係者によると、ソシエテは問題になった取引で損失を出していないと述べたが、市場の厳しい逆境の下で、数億ドル規模の損失を被る恐れがあったという。 今回の失敗は、欧州最大の銀行の一つであるソシエテのリスク管理の状況に疑問を投げ掛けた。 インド株式市場の指数のボラティリティーが低くとどまる方向に賭ける投資をカタリア氏が行っていたと関係者は指摘し、ソシエテのリスクマネジャーは、タイミングに関係する問題で取引に気付かなかったという。 カタリア氏の取引の一部は、ソシエテの システムに正しく記録されていなかった と続けた。 関係者によれば、同氏はオプション契約を翌日まで持ち越すのではなく 日中に約定 させ、権利行使期限が到来する日に合わせてアレンジする傾向があったとのこと。 関係者によると、ソシエテはカタリア氏の取引を把握した際、ストレステスト(健全性審査)を実施し、市場の逆境下でのパフォーマンスを検証した。 このなかで、最も極端なケースでは、数億ドルの損失をもたらす可能性があったという。 デルタワンのトレーダーは株式トレーディング部門に属し、株式バスケットと関連するデリバティブ(金融派生商品)を扱うが、2021年に香港でソシエテ入りしたカタリア氏は、インド株のトレーディングを主に担当し、 昨年は同デスクが数千万ドルの利益を上げることに貢献していた。 ただ、23年初めからソシエテで勤務するデスク責任者のウン氏は、取引を承知していなかったという。 ひとこと ベアリングス銀行を破産させたトレーダーとして知られる ニック・リーソン(Nick Leeson、1967年2月25日 - ) の事件を思い起こさせるものだ。 リーソンは11,000万ポンド以上、ベアリングズ銀行の利益の一割を稼ぎ出すまでになっていたが、部下の注文ミスなどを不正処理して、架空取引口座 (Error Account) 88888番に入金し、それを隠蔽するために内規で禁じられていた自己売買を繰り返し、かえって損失を増大させていったというもので。 1995年1月17日、阪神・淡路大震災で日本市場が暴落した時にリーソンは一日で5,000万ポンドもの損失を出し、その後持ち直すかと見られた相場も下げが止まらず、損失を一気に取り返そうと賭けに出たリーソンの思惑は外れて、架空取引口座88888の損金は加速度的に膨れ上がったというもの。 PR |
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