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# 米国連邦準備制度理事会(FRB)のクック理事 利下げには「慎重なアプローチ」取らざるを得ない
2024/03/26 06:41
 米国連邦準備制度理事会(FRB)のクック理事は25日、ハーバード大学の経済学講義で「雇用とインフレの2大責務はより良いバランスになりつつある」と指摘した。
 「しかしながら物価の安定を完全に回復するためには、時間をかけて金融政策を緩和する慎重なアプローチが必要になるだろう」と続けた。
 
 経済の一部でインフレ鈍化に時間がかかるとして、連邦公開市場委員会(FOMC)は利下げに対して慎重なアプローチを取らざるを得ないとの見方を示した。
 
 また、「ディスインフレの道筋は予想通りに起伏が多く、平たんではないが、さらなる政策調整に慎重な姿勢で対応することで2%に向けて持続的な低下軌道を確保できると同時に、強い労働市場の維持に取り組むことができる」と述べた。
 2022年5月にFRB理事に就任したクック氏は、かつてミシガン州立大学の経済学教授だった。
 
 FOMCは先週の会合で政策金利を20年来の高水準で据え置き、メンバー予測の中央値では年内3回の利下げ見通しが維持された。
 金利予測分布図(ドットプロット)によれば、19人のうち9人が今年の利下げを2回以下と見ており、そのうち2人は今年の利下げはないと予想している。
 米経済は高い借り入れコストにもかかわらず、その力強さでエコノミストを驚かせ続けており、雇用者数は過去6カ月において平均23万1000人増加した。
 FOMCメンバーによる最新の予測中央値は2024年の成長率見通しを2.1%とし、12月の1.4%から上方修正した。
 一方で主要なインフレ指標はエコノミスト予想を上回り、1月と2月はいずれも予想を上回る上昇率となった。
 これを受けて市場では利下げ開始の予想が後にずれ、現在では6月を想定している。
  

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