2024/11/29 08:23
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米国大手金融機関JPモルガン・チェースでは今年7月まで マルコ・コラノビッチ氏 が率いてきた株式戦略チームが、ここに来て米国株に対して強気な見方に転じた。 7月に退職が明らかになったコラノビッチ氏の下、同チームは 2022年終盤から弱気な見通し を維持したうえ、S&P500種株価指数の目標水準を2年弱にわたって4200に据え置いていた。 ただ、S&P500種はこの水準をすでに23年に突破し、今年は6000を超えている。 トランプ次期政権の政策を見据えて、ウォール街では見通しの上方修正が相次いだ。 この夏に同社の市場調査を引き継いだ ドゥブラフコ・ラコスブハス氏 は27日、年末の目標水準を6500とすると明らかにした。 ブルームバーグが追跡するストラテジストらは平均で約6300を予想している。 JPモルガンの新しい予測では26日の終値からおよそ8%の上昇を意味している。 ラコスブハス氏が強気見通しの根拠としたのは 健全な労働市場 利下げ 人工知能(AI)技術 でトップを競うための設備投資ブームの予想であり、このほかにも複数の追い風を見込んでいる。 ただ、「地政学的な不確実性の高まりと進化する政策アジェンダ」によって、見通しは異例の複雑さを見せている。 しかし、ラコスブハス氏は27日付の顧客リポートで「リスクをしのぐチャンスがある可能性は高い」と述べた。 JPモルガンが強気に転じたことで、ウォール街では 逆張り予想 はますます少数派となった。 ただ、市場の流れが思惑通りにならなければ、逆張り予想から注目される投資家がリーマンショックやITバブル崩壊と同様に生まれるだろう。 大手銀行やアナリストの株価予想は、向こう1年は強気が主流でゴールドマン・サックス・グループとモルガン・スタンレー、バンク・オブ・アメリカ(BofA)の予想はS&P500種で6600近辺にある。 また、ドイツ銀行とヤルデニ・リサーチは7000の高水準を予想している。 ラコスブハス氏「政策行動や大統領令のタイミングや規模、波及的な影響など、企業利益には未知の部分が依然大きい」と指摘。そうした「混乱を引き起こす要素が極めて多い政策と、それが株式にもたらすダウンサイドのリスク」はあるものの、「トランプ氏の市場重視姿勢と、政策金利の引き下げ、中国による景気刺激の取り組みが株式相場を下支えするはずだ」と続けた。 PR |
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