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# 2012年の春、北朝鮮最大の穀倉地帯である黄海南道で、万単位ともいう大量の餓死者が発生した
2015/10/06 05:56

 北朝鮮の情報筋からの話として、2012年の春、北朝鮮最大の穀倉地帯である黄海南道で、万単位ともいう大量の餓死者が発生したと推測されている。

 同年4月10日、米国の北朝鮮ウォッチャーの情報で「餓死者急増」との推測記事が出た。
 ただ、漠然とした状況しかわからなかったものの、時間が経つにつれ、情報が増加して現地の凄惨な実態が明らかになった。


 毎日新聞の同年6月1日付によれば、朝鮮労働党指導部は密かに、この飢餓が「人災」であると認める内部文書を作っていたという。

 当時、北朝鮮国内にいる、アジアプレスの記者と協力者たちが取材したところでは、行き倒れになる人が多すぎて火葬する薪が足りなくなり、郊外の空き地に穴を掘って、遺体をまとめて埋めるしかなかったとされている。

 飢えに苦しみ、将来に希望が持てなくなった農村地帯のなかでは絶望のあまり一家全員で心中した家庭もあったという。
 
 そもそも、この大量餓死の原因が金正恩氏の主導した国家的イベントにあったといわれている。
 北朝鮮で朝鮮労働党創建70周年(10月10日)の大イベントが予定されていることから再びこうした事態が生じると見られている。

 
 黄海南道では、100万~300万人が餓死したと見られる1990年代後半の「苦難の行軍」期においても、餓死者が最も少なかった地域であった。

 
 2012年にこの地域で集中的に餓死者が発生したのは、平壌で金正恩氏を金正日の後継として祝う「ばか騒ぎ」ともいうべき祝賀行事をを数カ月にわたり続けるため、黄海南道の食糧を、公安部門や軍部が根こそぎ徴発したため黄海南道の村々からは食べ物が消滅してしまった。
 
 このため、人々には飢えに備える猶予さえ与えられなかったともいわれている。
 
 
 北朝鮮が10月10日を控えて準備している長距離弾道ミサイルの打ち上げや大規模イベントが、国民からの収奪の上に成り立っている事実は過去と同じで変化はない。
 

 日本の一部メディアは、北朝鮮での現地取材が、貴重な機会であり、北朝鮮での取材許可を得るために朝鮮総連の要求に屈服しているため、北朝鮮の人権侵害を告発するジャーナリストを排除し報道の自由の脅威ともなっている。
 
 
 
  
  
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