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# カモッラ Camorra
2010/07/22 06:47
カモッラ
 (Camorra)
 イタリアのカンパニア州、特にナポリを拠点とする都市型の暴力・犯罪組織のこと。
 現在では約130団体(約6300人)が所属すると言われ、カモッラの組員のことをカモリスタという。
 マフィアに似た組織で入会儀式があるとも言われており、ンドランゲタ、コーサ・ノストラ、サクラ・コローナ・ウニータ(it)と並ぶイタリア4大マフィアの一つとされている。

 起源としては19世紀初頭前後にナポリの監獄の中で発生したとされる組織とされ、19世紀の初め頃には明確にその存在を示すようになった。
 
 1800年代のナポリの獄中は無法地帯でカモリスタは監獄の所長に金を渡し、他の受刑者に物を売りつけ、金を取り上げたりしていた。当然ながら、この頃の看守たちは秩序の維持より私腹を肥やすことに傾倒していた。 

 1830年頃までには刑務所の塀を飛び越えて、地元政府の役人を抱き込み、やがて街を支配していくようになった。
 支配層であるブルボン王家のバック・アップもあり急速に発展し、警察に協力してナポリの治安維持を図ったこともある。
 1860年頃には、カモッラの影響力は、市政がこの組織に治安維持の任務を委ねるほど強大になっていた。
 当時のカモリスタは赤いハンカチーフに飾り帯、10本の指全てに光る指輪をはめ、派手な制服を着ており、一目で分かる存在だったという。
 それ以降、イタリアが統一される1861年まで、社会の混乱に付け込み勢力を拡大していった。

 カモッラの活動の1912年に行われた調査では、賭博場、売春宿、公共輸送機関の運転手(馭者)、船頭、物乞い、売春婦、盗賊、ウェイター、ポーター、市場の商人、果物の行商人、小商人、宝くじの当選者、質屋から恐喝によって金を徴収し、全ての密輸業を支配して不正な金を儲けていたことが判明している。

 1927年にイタリアの政権を手に入れたベニート・ムッソリーニ率いるファシズム政府の時代において4000人以上が逮捕され、組織はシチリアのコーサ・ノストラと同様に大きな打撃を受けた。 
 
 第2次世界大戦中は、米国系マフィアのヴィト・ジェノヴェーゼ、ラッキー・ルチアーノを通じて連合軍に協力し、闇市の支配などにより復活した。

 なお、20世紀初頭の頃までカモッラは未成年にも売春をさせており、カモッラ構成員は服装を派手にして自分を誇示するなど、価値観の違いなどからシチリアのコーサ・ノストラからは軽蔑されていた。
 
 なお、第2次世界大戦後はルチアーノが結んだ協力関係をカロジェロ・ヴィッツィーニが受け入れたり、お互いに協力するようになり、シチリア・マフィアとも組んで、麻薬取引に手を出すようになり勢力を復活させている。
 
   

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