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# 中国の投資資金を海外に流しだす仕組み。
2016/01/12 05:51

 1997年に発生したアジア通貨危機と1998年に発生したロシア財政危機の煽りを受けて1998年に実質破綻したヘッジファンド
   ロング・ターム・キャピタル・マネジメント(LTCM)
の元幹部らが中国の投資家と海外のヘッジファンドをつなぐ新会社
   シカモア・インベストメント・サービシズ(本社、上海)
を設立した。
 
 
 LTCMは統計学的な最適解である
   シンプレックス法
を国債の売買における資金運用において活用し、金融機関から投資された47.2億USドルを元手に、25倍のレバレッジをかけて、1290億USドルもの資金を運用して事業を拡大させていった。
 
 
 タイなど東南アジアの債券の暴落を誘いながら利益を膨らませっていったものの、こうした通貨危機を見た投資家が「質への逃避」を起こし始めた。
 
 ジョージソロスなどの投資家も提灯をつけて売りに回ったため、ロシアが8月17日に短期国債の債務不履行を宣言した。
 
 こうした経済の危機的状況が拡大した事により、新興国の債券・株式は危険である、という認識が急速に広がり、投資資金を引き揚げて先進国へ移す様になったため、資金ショートが発生してしまった。

 
 中国の経済の停滞で中国株が急落したことで、中国の投資家の間では海外資産の需要が増している。
  
 
 この新会社の最高経営責任者(CEO)を務める
   ジェフ・リ氏
の経歴としては、LTCMのストラテジストだった。

 LTCM創業者のジョン・メリウェザー氏はシカモア出資者の1人という。


 LTCMのアジア事務所の共同責任者だった
   フアン・チフ氏
もシカモアの創業者兼出資者だという。

 同社は今月中に正式発足し、中国の資本勘定開放に伴い拡大する中国国民の海外投資を手助けすると見られる。
 

 
 

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