2024/12/26 09:18
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バイデン米大統領は21日未明、3月中旬までのつなぎ予算案に署名した。 年末の政府機関閉鎖を回避するとともに、今後の歳出に関する判断をトランプ次期政権に先送りした。 米上院は同日未明、つなぎ予算案の採決を行い、可決した。 同予算案は既に20日夜に下院を通過していた。 期限の20日深夜を過ぎて間もなく行われた上院採決は賛成85、反対11だった。 ホワイトハウスは声明を発表し、バイデン大統領の署名により、政府の運営資金が来年3月14日まで手当てされると明かし、つなぎ予算には自然災害の被災者および農家に対する1000億ドル(約15兆6000億円)強の支援が含まれると表明した。 米国政府は20日、連邦職員に自宅待機の可能性があると通知するなど政府機関閉鎖の準備に動いていたが、バイデン氏の署名で政府機関閉鎖は回避される運びとなった。 今回のつなぎ予算案は、ジョンソン下院議長が政府閉鎖回避を目指し提示した3つ目の案だ。 下院は19日の本会議で、トランプ次期大統領が支持を表明したつなぎ予算案を否決していたがほぼ全員の民主党議員が反対票を投じたほか、38人の共和党議員が造反した。 イーロン・マスク氏は下院採決が進む中で、今回のつなぎ予算案を支持すると表明した。 X(旧ツイッター)に「現在の状況を考えれば下院議長は良い仕事をした」と投稿した。 PR |
2024/12/26 06:43
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アフリカのモザンビークで10月に行われた選挙で 与党の勝利が確定 したことを受け、 全土で暴力が多発 し、今週だけで少なくとも89人が死亡した。 なお、監視団体ディサイドプラットフォームおよび地元当局のデータから、10月21日に情勢が不安定になって以降の死者の数は200人を超えたことが明らかになった。 テレビで25日に放映された首都マプト警察署の ベルナルディーノ・ラファエル署長 の記者会見によれば、暴徒らは店舗から金品を略奪し、警察署に放火したと明かした。 また、最高警備の刑務所からは1500人を超える受刑者が脱走し、集団脱獄中には約33人が殺害されたと続けた。 天然ガス資源が豊富なモザンビークでは、12月23日に憲法評議会が与党の勝利を確定させ、49年にわたる同党の支配が延長されることとなった。 憲法評議会は選挙プロセスでは有意な不正はなかったと判断した。 これを受けて野党支持者らが怒りをぶつけ、情勢不安の引き金となった。 なお、主要な政党としては、社会民主主義・民主社会主義のモザンビーク解放戦線 (FRELIMO)、保守主義のモザンビーク民族抵抗運動 (Renamo-UE)、中道右派のモザンビーク民主運動(en:Democratic Movement of Mozambique、MDM)があり、独立以降、旧ソ連よりのFRELIMOが政権を握ってきた。 フランスの石油大手 トタルエナジーズ による200億ドル(約3兆1500億円)規模のエネルギー輸出プロジェクトは、情勢不安でさらに遅れる可能性が出てきた。 最貧国に分類されるモザンビークへの投資が停滞する恐れもある。 日本の三菱商事が出資したアルミニウム精錬事業の モザール社(主たる出資はBHPグループ) は、2000年より事業を開始し、オーストラリアのアルミナを原料として輸入した上で、南アフリカから供給される豊富・安価な電力を使い溶融塩電解を行ってアルミニウムの地金として輸出している。 また、石炭埋蔵量は約7億トンが確認され、モザンビークの主要鉱産物の1つとなっており、日本の主導で「石炭産業発展5カ年プラン」が進められている。 2011年には探査活動の結果としてテテ州で約200億トンの資源量が報告されている。 日本との関係では織田信長の家来として活躍した弥助が、現在のモザンビークにあたるポルトガル領東アフリカ出身であった。 弥助は、1581年にイタリア人宣教師アレッサンドロ・ヴァリニャーノにより日本に渡航したと推定されている。 また、1582年にヨーロッパへ向かった天正遣欧少年使節が、帰路にて1586年にモザンビーク島に寄港し、約6か月間を過ごしたと伝わる。 |
2024/12/25 08:04
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アイスランドの新たな連立与党は、インフレ対策としての 予算抑制 欧州連合(EU)加盟交渉継続 に関する国民投票実施で合意した。 選挙で勝利し、12月上旬から交渉を進めてきた 社会民主同盟 は21日、中道右派の自由改革党と、社会支出拡大を支持する国民党との政府合意に署名した。 社会民主同盟のフロスタドッティル党首が首相に就任する。 連立政権に参加する党の党首が女性だけなのは同国史上初めて。 連立与党によると、アイスランドのEU加盟交渉継続の是非を問う国民投票は、2027年までに実施される予定。 |
2024/12/25 07:25
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フランスのバイル新首相は財政赤字を大幅に圧縮し、国内総生産(GDP)比で5%近くにすると約束した。 この公約は、バルニエ前内閣の崩壊に至った対立の繰り返しを招く恐れをはらむ。 23日に閣僚メンバーを発表したバイル氏は、1月14日に自身の新たな政策課題を議会に提出する。 2025年の予算については、2月半ばまでに成立させたい考えという。 国民議会(下院)が分裂しているため、中道派を中心とする新内閣は極右から極左まで幅広い勢力で構成される野党議員から妥協を引き出す必要がある。 ただ、主要野党は新内閣の構成に満足していないことを示す兆しが早くも表れており、再び内閣不信任案を突きつける可能性がある。 極右・国民連合(RN)の バルデラ党首 は、新内閣を「失敗の連合」と表現した。 左派では社会党のフォーレ党首が新内閣の陣容を「挑発」だと述べている。 フランスはマクロン大統領が6月に議会を解散し、早期総選挙の実施を決定して以来、政治混乱が続いている。 この総選挙の結果、議会は大まかに言って左派連合とRN、大統領を支持する中道派の3つに分かれた。 12月初めには左派とRNが結託し、バルニエ前内閣を倒した。 欧州連合(EU)では加盟各国に対し、債務をGDPの60%未満、単年度財政赤字を3%以下とするよう義務づけている。 しかし、フランスは長らくこの規則を守っていない。 今年度の財政赤字はGDP比6.1%に膨らむとみられ、来年度の歳出は切り詰める必要がある。 |
2024/12/23 05:23
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米サービス業の企業活動は12月に 58.5(前月は56.1) とエコノミスト予想の55.8を大きく上回って拡大し、2021年10月以来の高水準となった。 製造業PMIは48.3(前月は49.7)に低下し、市場予想の49.5を下回るなど不振が深刻化する中、サービス業が経済に勢いを与えている。 S&Pグローバルが購買担当者指数(PMI)速報値を公表した。 総合PMIは56.6(前月は54.9)に上昇した。 また、生産見通しの指数が3.3ポイント上昇して71.1と、22年5月以来の高水準となった。 なお、市場予想は55.1と予想よりは高かった。 今回のPMIは、堅調に拡大するサービス業と低迷が一段と悪化する製造業という、経済における乖離の拡大を示している。 トランプ次期政権による 関税賦課の可能性 を巡る懸念で投入コストの上昇が加速する中、製造業の生産と受注は活動の縮小ペースが速まった。 製造業の原材料の仕入れ価格指数は7ポイント近く上昇して59.1と、22年遅く以来の高水準となった。 なお、サービス業の投入コストは、ここ4年余りで最も低い伸びとなった。 これは賃金の伸び鈍化が背景にある。 サービス業では新規事業の伸びが22年3月以降で最大となった。 サービス業活動の見通しを示す指数は約2年ぶり高水準に改善となった。 またトランプ次期政権による企業寄りの政策への期待から、製造業活動の見通しを示す指数は高い水準が続いた。 調査は12月5日から13日にかけて実施された。 |
2024/12/22 08:50
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米国の住宅着工件数は11月に年率換算で 128万9000戸 と前月比ー1.8%と予想外に減少した。なお、エコノミストの予想値は134万5000戸だった。 ハリケーン被害を受けた南部地域での急回復が寄与して一戸建て住宅は持ち直したが、集合住宅の落ち込みがこれを相殺し7月以来の低水準となった。 前月は131万2000戸(速報値は131万1000戸)に上方修正された。 住宅建設許可件数は6.1%増の年率150万5000万戸、エコノミストの予想値は143万戸で着工が遅れている状況が見られる。 一戸建て住宅の着工件数は6.4%増の年率101万戸となる一方、集合住宅は23%余り減った。 9月下旬から10月にかけてハリケーンにより遅延の影響が出ていた南部では、一戸建て住宅の着工が18.3%伸びた。 南部以外の地域の住宅着工件数は中西部で28.2%、西部で約12%それぞれ減少した。 北東部では、一戸建て住宅の着工が2021年7月以来の水準に沈んだ。 一戸建て住宅の建設許可件数はほぼ変わらずの年率97万2000件となった。 建設中のプロジェクト数は1.8%減の年率143万戸となり、ここ約3年で最も低い水準となった。建設中の一戸建て住宅は21年3月以来の低水準となった。 建設業者は大量のプロジェクトに取り組んできたが、完成件数は8月にピークを迎えて以降、3カ月連続で減少している。 ここまでマイナスの期間が続くのは21年以来のことだ。 一方で、ローン金利の高止まりも住宅需要を下押ししている。 |
2024/12/21 07:32
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米連邦準備制度理事会(FRB)の パウエル議長 はFOMC会合後の記者会見で、「今回の行動により、われわれは政策金利をピーク時から1ポイント引き下げたことになり、現在の政策スタンスは顕著に景気抑制の度合いが弱まった」と指摘した。 また、「よって政策金利のさらなる調整を検討する上で、われわれはより慎重になることが可能だ」と述べた。 また、政策は依然として「有意に景気抑制的」であり、委員会は「利下げを継続する方向にある」と付け加えた。 ただし、追加利下げを実施する上ではインフレ面でさらなる進展を目にする必要があると議長は指摘した。 25年に関してより多い利下げへの支持を示唆した当局者は、わずか5人にとどまった。 ブルームバーグが実施した調査では過半数のエコノミストが、FOMC参加者による来年の利下げ予測中央値が3回になると予想していた。 記者会見ではトランプ次期政権が輸入関税を賦課した場合の対応についての質問が、パウエル議長に向けられた。 パウエル氏は一部の政策当局者からはトランプ氏が実施する可能性のある 追加関税の潜在的な影響 を織り込み始めたと指摘した。 ただ、そうした政策提案の影響は現時点では極めて不透明だと述べた。 「実際の政策についてはあまり分かっていないというのが本当のところだ」と説明し、「よって、何らかの結論を出そうとするのは時期尚早だ」と述べた。 最新の四半期予測では、FOMC参加者は25年の失業率を4.3%と予想した。 また、経済成長率については2.1%と、従来予想から若干引き上げた。 インフレ率については、25年末の予測が中央値で2.5%と、9月時点(2.1%)から大きく上昇した。 長期の政策金利見通しは3%とし、前回の2.9%から引き上げた。 経済活動を促進も抑制もしないと想定される中立金利の水準は、新型コロナウイルス禍後に著しく不透明になったと、複数の当局者がこれまでに指摘している。 一部の当局者は中立金利水準が上昇したとの認識を示唆している。 つまり、従来の想定より少ない利下げで同水準に到達できることを意味する。 FOMCはまた、翌日物リバースレポ(RRP)ファシリティーを利用する金融機関にFRBが支払う金利を30ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)引き下げるとも発表した。 これによりRRPの金利はFF金利の誘導目標レンジより実質的に5bp低くなり、レンジの下限と同水準になる。 会合後に公表された最新の四半期予測では、25年の利下げについて幾人かの当局者が前回より少ない回数を予想した。 FOMC参加者の中央値では、FF金利の誘導目標レンジは25年末までに3.75-4%になるとの予測が示された。 これは0.25ポイントの利下げが2回実施されることを示唆する。 |
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