2014/09/01 06:58
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九州熊本県の八代海の北部海域に「貧酸素水塊」があることが31日分かった。 熊本大と県水産研究センターが8月に実施した調査で生物の大量死を招く要因ともされ、内海や湖沼など水の流れが乏しい閉鎖性水域で発生しやすい「貧酸素水塊」を確認した。 八代海で貧酸素水塊が広域で確認されたのは初めてのこと。 調査は8月5日に八代海の両岸にある上天草市姫戸町~八代市二見沖のラインから北側の湾奥部に向かって宇城市松合~八代市鏡沖までの間の25地点で実施した。 海底までの海水に溶けている酸素濃度を計測した。 その結果、「鏡沖」「八代市大島-鏡の中間」「大島沖」の3地点の海底近く(いずれも水深約10メートル)に貧酸素水塊があることが分かった。3地点の 1リットル当たりの酸素量は1・67ミリグラム、1・83ミリグラム、2・38ミリグラムで、貧酸素水塊の目安となる3ミリグラムを下回った。 貧酸素水塊の発生メカニズムを解明していくことで、近年不漁が続くアサリなどの資源減少の原因解明や環境改善が期待される。 有明海では近年のタイラギやアサリ不漁の原因と指摘されている。 海水には通常、1リットル当たり6~7ミリグラムの酸素が含まれるが、貧酸素水塊では3~4ミリグラム以下と、魚介類が生存できないほど酸素濃度が低い。 夏場の海水温上昇で活発化した微生物が酸素を大量に消費することで発生。海水が混ざりにくい小潮の時や降雨の後に起きやすく、海底の地形なども影響しているとされる。 今後、熊本大と同センターで、一帯の海水がなぜ酸素の乏しい状況になっているのか調べる。 PR |
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