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2011/01/17 06:04
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ニューズ・コーポレーション (News Corporation Ltd.) タイムズ・20世紀フォックス・FOXテレビジョンなど大手新聞、テレビ、映画会社などを傘下におさめるオーストラリア発祥のグローバルな複合メディア企業 主要株主のルパート・マードックが会長兼最高経営責任者 ルパート・マードックが1979年に ニューズ・リミテッド の持株会社として設立した。 なお、ニューズ・リミテッドは、ルパートが父である豪の新聞王 サー・キース・マードック の死後、1952年に受け継いだ遺産を元手に創立した会社 父親が事業を拡大させたメディアグループは相続税の支払などで離散し、ルパートは アデレードの新聞 アデレード・ニュース(ザ・ニューズ) が主な遺産であった。 ただ、その後数年でオーストラリアの主要都市の新聞を買い取って拡張を続けている。 経営手法としては、財政基盤の弱い経営状態が赤字の新聞を買収し 過激な経営強化 劇的な編集方針への転換 ライバル紙との戦争開始 といった方法で話題性と読者の興味を誘い、財政を立て直すというものであった。 首都キャンベラでオーストラリア初の全国紙 ジ・オーストラリアン を1964年に創刊、クオリティ・ペーパーの発行人として政治的影響力を強めるようになった。 シドニーのデイリー・テレグラフを1972年に買収、ニューズ・リミテッドをオーストラリアの三本の指に入るメディアグループへと成長させた。 ニューズ・リミテッドは当初、オーストラリア労働党を支持する紙面づくりを行っていたが、1975年を境に自由党支持に転向し、イギリスでも労働党から保守党支持に転向した。 以後、グループは政治的には保守系を支持する論調が強まっている。 オーストラリア国外では、1969年に経営が傾いていたロンドンの新聞 ザ・サン を買収したうえ扇情的なタブロイド紙に変えて成功を収めた。 ニューズ・リミテッドは1970年代にはロンドンやニューヨークの雑誌や新聞に手を伸ばせるほど事業勢力を強め、1979年には 新持株会社 ニューズ・コーポレーション のもとにグループを再編した。 イギリスの名門紙タイムズを1981年に買収、ザ・サンなどとともにイギリスの子会社 ニューズ・インターナショナル の傘下に置いた。 なお、大規模な新聞印刷工場を1980年代半ばロンドン東部郊外のワッピングに建設したが、これに反対する印刷組合との間で激しい衝突を起こした。 マードックはアメリカにおける最初のメディア買収として1973年に サンアントニオ・エクスプレスニュース を買い取った。 その後すぐスーパーマーケット売りのタブロイド紙 ナショナル・スター を創刊し、1976年にはタブロイド紙ニューヨーク・ポストを買収している。 1981年には映画会社20世紀フォックスの半分を買収、1984年には残りの持分も買収した。 放送局グループのメトロメディアを1985年に買収、これがABC、NBC、CBSの三大ネットワークに続く合衆国第四の全国放送網の立ち上げの端緒となった。 合衆国国民のみがアメリカのテレビ局を所有できるとする法的要件を満たすため、同年9月4日にマードックはアメリカの市民権を得て帰化した。 翌1986年にメトロメディアは営業を終え FOX ブロードキャスティング・カンパニー(略称 FOX) が設立された。 FOXのネットワークは当初96局の放送局で全米の80%の世帯をカバーした。 1996年にはニュース専門の24時間放送ケーブルテレビ放送局 FOXニュース を設立し、CNNのシェアに挑戦した。 2001年のアメリカ同時多発テロ事件以降、愛国的報道が世論の共感を呼びシェアを拡大、2004年の視聴率調査でFOXニュースはケーブルニュース番組の視聴率トップ10のうち9番組を擁し、CNNを大きく引き離した。 なお、1987年にはかつて父が所有し本拠としていたオーストラリアの ザ・ヘラルド ウィークリー・タイムズ の買収についに成功し、父の支配していたメディア企業を取り戻している。 ただ、イギリスで設立させた衛星放送局スカイ・テレビジョンが放送開始後数年間で巨額の負債を出したことから、1991年にはニューズ・コーポレーションが抱えた負債が膨らみ1980年代半ばに買収したアメリカの雑誌事業の多くの売却に追い込まれた。 これまで同様に他の事業の収益で新規事業の穴を補填しようとしたが負債額が多すぎ限界があったと見られる。 ライバル社のブリティッシュ・サテライト・ブロードキャスティングを1990年にマードック側の条件によってスカイ・テレビジョンと合併させて ブリティッシュ・スカイ・ブロードキャスティング(BスカイB) を成立させ、補填を止めたが、この後遺症が1991年の事業売却につながった。 2003年末にはアメリカ最大の衛星テレビ局・ディレクTVを経営する ヒューズ・エレクトロニクス (ハワード・ヒューズの後継企業 ディレクTVグループに社名変更) の株式の34%を60億ドルで ゼネラル・モーターズ から買収し、一時傘下におさめたが、2006年末、リバティメディアに譲渡している。 ウォールストリート・ジャーナルの発行元である出版社 ダウ・ジョーンズに対する買収を2007年に進めた。 1903年にダウを買収した クラレンス・W・バロン の子孫でダウ社に影響を持つバンクロフト家との間で買収合意が行われ傘下企業となった。 この買収額は56億ドルと見られている。 PR |
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