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# 将来の金融政策についての発言をしない慣習を破った
2013/07/05 05:45
ECBでは、これまでの通例として、将来の金融政策について
   「決してあらかじめコミットしない」
と言明していた。
 
 
 しかし、これまでの習慣を破り、欧州中央銀行(ECB)の
   ドラギ総裁
は4日、政策金利は
   長期にわたり低水準
にとどまると言明、市場金利の上昇に歯止めをかけるため
   コミット(約束)しないECBの原則
を曲げ、またも未踏の領域に踏み込んだ。 
 
 
 
ひとこと
 新たな領域では何が起こるか判らない。

 

 

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 ECBは4日、短期金利の調節手段である売り戻し条件付き債券買いオペである
   短期買いオペ
の最低応札金利を過去最低の0.5%で据え置いた。
 
 
 ドラギ総裁は信用不安が計臆している状況から長期金利上昇が景気回復を脅かす中で、現行の低金利をいつまで続けるかに言及しており、いわゆる
   フォワードガイダンス(時間軸政策)の導入
に踏み切ったようだ。

 金融政策決定後の記者会見では、ECBの政策金利が長期にわたり現行のままかそれを下回る水準にとどまると、政策委員会は考えていると言明した。
 
 ECBの政策委員会では4日、予見可能な将来における政策金利について下方バイアスを加え、口は非常に遠いと述べた。

 
 

 ドラギ総裁によると、政策委員会はECBの利下げについて
   「じっくりと議論」
した後、行動よりも言葉で示すことを選んだと述べた。
 
 また、ガイダンスを採用する決定は全会一致だったという。
 
 現在ゼロの中銀預金金利をマイナスに引き下げるかどうかについては、引き続き予断を持たず検討していくと語った。

 

 フォワードガイダンスを用い、低金利が長期化するとの認識を市場に定着させる試みが明らかになった。
 
 これによって長期金利を押し下げ
   個人や家計の借り入れコスト
を低く抑えて経済活動の活発化を図りたい考え。
 


 フォワードガイダンス導入という「前例のない」措置に踏み切った理由を、ドラギ総裁はユーロ圏経済が広範囲で弱い中でインフレが中期的に抑制されるとの見通しをECBが抱いているからだと説明した。

 

 ただ、ECBは金利の方向を検討する際の
   特定の経済目標設定
   正式な枠組み作り
はまだ行っておらず、マネーサプライと多様な経済指標を2つの柱とする同中銀の伝統的アプローチを堅持するという。
 
 
 金利が既に下限あるいは底に近い中で世界の中銀は、市場を動かすために
   コミュニケーションへの依存
を強めている。
 
 
 
 ドラギ総裁は3月に初めて
   ECBの政策は必要な限り緩和的
にとどまると言明し、将来の方向性を示唆した。
 
 

 4日のECBのフォワードガイダンスは米金融当局ほど明瞭ではなかった。
 
 
 
 バーナンキ連邦準備制度理事会(FRB)議長は
   事実上のゼロ金利政策の解除時期
を左右する目安として
   失業率とインフレ率
を利用している。

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