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# プーチン氏が米特使と会談、戦略なき放言が多いトランプ氏はウクライナ停戦を楽観?
2025/03/18 08:01
 ロシアのペスコフ大統領府報道官はロシアのプーチン大統領が13日夜に米国の
   ウィトコフ特使
と会談し、特使を通じてトランプ大統領にメッセージを伝えたことを明らかにした。
 
 インタファクス通信によると、ペスコフ氏は14日、「ロシア側に追加的な情報が提供された」と記者団に説明したうえ、「プーチン氏はウィトコフ氏に、情報と追加的なメッセージを伝えるよう要請した」と続けた。
 
 ウィトコフ氏が今回の会談で得た情報を伝え、双方が協議の必要性を理解した後で、トランプ氏とプーチン氏の電話会談は決定されるとペスコフ氏は発言した。
 ただ、これ以上の詳細には踏み込まなかったという。
 ウクライナでの停戦について、慎重ながらも楽観できる理由があるとも語ったが、ペスコフ氏の発言は全て、インタファクス通信の報道による。
 
 この会談について、トランプ氏は14日、「われわれはとても良い、生産的な協議を行った」と主張し上で、ウクライナでの戦争が「ようやく終結に向かう」可能性が非常に高いと述べた。
 
 これに対し、ウクライナのゼレンスキー大統領はX(旧ツイッター)への投稿で、プーチン大統領は「極めて難しく、受け入れがたい条件を最初から提示している」と批判したうえ、和平交渉は「終わりの見えない協議」となる可能性があると指摘した。
 
 プーチン氏は「外交を妨害」して、「確実に失敗させようと」全力を尽くしていると、ゼレンスキー氏はXで批判した。
 
 ロシア国営タス通信によると、ウィトコフ氏は既にモスクワを出発し、同氏が搭乗した航空機はアゼルバイジャンのバクーに到着した。
 ウィトコフ氏は米国が提案し、ウクライナが受け入れ意思を表明した
   30日間の停戦
を話し合うため、13日にモスクワ入りしていた。
  
 プーチン氏はこの会談に先立ち、「われわれは敵対行為を停止する提案には同意するが、停戦は長期的な平和と、この危機の原因除去につながるものでなければならないとの考えが出発点になる」と述べていた。
 トランプ氏はまた、「非常に悪い状況下で脆弱な立場にある」ウクライナ軍兵士数千人の命を助けるよう、プーチン氏に「強く要請した」とも述べた。
  
 トランプ氏は具体的に何を指しているのかには言及せず、ホワイトハウスに発言の明示を要請したものの、報道官はすぐには回答しなかった。 
 なお、ロシア国営メディアによると、トランプ氏の発言を受けてプーチン氏は、ロシア・クルスク州の
   ウクライナ兵が武器を捨てる
ことを要求したうえで、トランプ氏の要請に応じて命を助けると語った。
 このやり取りは、トランプ氏が
   戦争の状況
をそもそも理解しているのか、あらためて疑問を投げ掛けたものだ。
 昨年8月の奇襲攻撃でウクライナ軍に奪われたクルスク州の領土をロシア軍は急速に奪回しているが、ウクライナ軍参謀本部は14日、同国軍が包囲されているとの情報は事実でない虚偽情報であるとして批判し、ロシアが
   政治的な目的
で偽情報を広めているとXに投稿した。
 ただ、ゼレンスキー氏は14日、クルスク州での状況は「極めて厳しい」と認めたうえ、ウクライナはクルスク州での占領地を将来行う和平交渉の材料として利用しようと考えていただけに、同州から完全に撤退するとなれば打撃になる。
 一方、14日未明から早朝にかけてモスクワはウクライナ軍から
   ドローン(無人機)
による攻撃に見舞われた。
 同市が攻撃されたのは1週間で2回目となり、政府庁舎からあまり離れていない市中心部の少なくとも1カ所にドローンが命中した。
 
 モスクワのソビャニン市長はテレグラムで、防空部隊が4機のドローンを迎撃し、破片が落下した現場で救急隊員らが作業していると報告した。
 ソーシャルメディアには、ロシア外務省からわずか2キロ、大統領府からは4キロの地点にある集合住宅が損壊した様子が投稿されている。
 
 ロシア国防省はモスクワを含む6つの地方でウクライナのドローンを合計28機撃墜したと発表したが、ウクライナのドローンはロシア最大級の
   トゥアプセ製油所
に命中し、大規模な火災が発生した。
 同製油所のあるクラスノダール州の当局者がテレグラムに投稿したところによると、焼失面積は1000平方メートルを超え、172人が消火活動に当たっている。
 なお、死傷者や石油製品の流出はないと続けた。
 製油所を保有する国営石油会社
   ロスネフチ
は、被害状況についてダンマリを続けており、何も明らかにしていない。
  
   

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