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# 金融安定化資金の当初の目的を放棄
2008/12/05 20:04
 ポールソン財務長官は、金融機関から

      住宅ローン関連の不良資産を買い上げる

という金融安定化資金の当初の目的を放棄した点について、批判を受けいる。
 下院の共和党議員団は3日、同長官とバーナンキ連邦準備制度理事会(FRB)議長あてに書簡を送り、過去の使途についてもっと明確にしない限り、追加引き出しに反対する考えを表明した。
 このことからポールソン財務長官が残りの公的資金を手にすることができるのは、住宅差し押さえの抑止策に使う場合に限られることになりそうだ。
 
 クリストファー・ドッド委員長(上院銀行委 民主、コネティカット州)は4日、総額7000億ドル(約65兆円)の金融安定化資金のうち、残っている3500億ドルに手を伸ばすのにふさわしい連中だと納得するのは困難であり、連中に金を与えるのにはうんざりしていると警告した。

 共和党議員の間でも、公的資金の使途をめぐって異論が出ていた。

 バーニー・フランク委員長(下院金融委 民主、マサチューセッツ州)は同日、ポールソン財務長官が議会に公的資金の引き出しを要請しても、拒否される可能性があると語った。

 米国議会には、金融安定化資金を経営危機の自動車業界の救済に充てるよう主張する議員らがいる。一方、民主党議員らは苦境に陥っている住宅保有者の救済に使うべきだと考えている。

 財務省と議会の間の溝が深まっており、残る3500 億ドルの使い道の判断は来年1月に発足するオバマ政権に委ねられることになりそうだ。
    

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