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# ソフトな離脱になる公算
2017/06/23 22:08

 野村ホールディングスは、英国の欧州連合(EU)離脱後の欧州域内の中核拠点として独フランクフルトを選定したことが分かった。

 野村は月内に、フランクフルトに新拠点を設立するための準備に着手する。
 当局へのライセンス申請や、入居するオフィススペースの確保、同拠点での陣容の詳細など具体的な検討に入るとみられる。
 
 なお、ロンドンから移籍するのは100人未満という。
 
 この計画が公表されていないとして関係者が匿名でメディアの取材で語った。

 日本の証券会社で英EU離脱後の欧州域内の本拠地について方針が明らかになったのは野村HDが初めてのこと。
 
 EU離脱を選択した国民投票から1年、ようやく正式な離脱交渉が始まった。
 
 しかし、6月8日の総選挙で強硬離脱を唱えていた与党保守党が予想外に議席を減らし、メイ英首相は守勢に立たされている。
 このためソフトな離脱になる公算で、金融機関への影響は緩和される可能性が出てきている。

 野村HDはこれまで
   ブレグジット
の後のEU域内での本拠に、フランクフルト、ミュンヘンのほかルクセンブルク、パリなどの都市を候補地として検討しており、これまでは6月を目途に決定するとしていた。

 野村の山下兼史広報担当は、フランクフルト選定についてコメントを控えた。
 関係者によれば、金融当局の認可が下りなければ計画は実現せず、他の拠点候補を再考する可能性もあるという。 

 野村は欧州、米州、アジアの海外拠点で2016年度、過去7年間で初めて通期黒字を計上した。
 
 トレーディングや投資銀行業務を営む海外は、国内のリテールビジネスでの落ち込みを補うなど、重要な役割を担いつつある。
 

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